デジタル画,これだけは知っておこう!

  目次

Inkscape,GIMPってどんなソフト?

InkscapeはマウスでOK

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Inkscapeはベクターソフトの一種だ。フリーソフトで,OSに関係なく動作する。 ベクターソフトとしての機能を一通り揃えており,Illustratorより使いやすい。 ベクターソフトに共通して言える事だが,マウスでも十分に活用できる。 欠点としては,作業に手間がかかる事と,厚塗りはできない事だ。

ベクターソフトとしては他に,Illustrator, Flash, ComicStudioなどがある。

Inkscapeのチュートリアルとしては,下記のサイトなどがある。

GIMPは高性能

kiso/gimp-screenshot.png

GIMPはペイントソフトの一種である。フリーソフトで,OSに関係なく動作する。 多くのツールやフィルタを持っており,有料ソフトに劣らない性能を持っている。 ただし,もともとWEB用の画像を作成する目的で作られているため, 印刷用途には向いていない。 操作性にやや癖があるが,一度操作を覚えてしまえば快適に絵を描く事ができる。

ペイントソフトとしては他に,Photoshop, pixia, SAIなどがある。

チュートリアルとしては,下記のサイトなどがある。

派生版,プラグインなど

InkscapeもGIMPも,オープンソースで開発されているソフトウェアなので,派生版やプラグインが存在する。 数が多いので,代表的な物だけ紹介する。

ベクター画像とラスター画像

コンピュータが扱う画像には,ベクター画像とラスター画像がある。

ベクター画像は,複数の図形を貼り絵のように並べた画像だ。 ベクター画像を描くためのソフトをベクターソフト(ドローソフト)と呼び,Inkscapeはこれにあたる。
ベクター画像は,拡大縮小しても画質が落ちないという特徴がある。

ラスター画像は,ピクセルと呼ばれる点を並べた画像だ。 ラスター画像を描くためのソフトをペイントソフトと呼び,GIMPはこれにあたる。 ラスター画像は一般的に広く使われているため,イメージしやすいだろう。

kiso/vector-raster.png
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Zeichen_224_20px.png
ベクター画像とラスター画像の比較。ベクター画像は拡大しても画質が落ちない。

画像サイズと,線画の2値化

一般に,デジタル画像における解像度は,カラーで300dpi〜600dpi,モノクロで600dpi〜1200dpi程度を使用する。 かなり大雑把にいえば,元の紙原稿を3〜12倍くらい拡大した画像ファイルを使うということだ(解像度の調節はスキャナのドライバソフトでできる)。 デジタル画では,そういう大きなサイズの画像を印刷すると,荒が目立たなくなりキレイになる。

WEBで公開する画像に対しても,慣習的に,上記の解像度で描いて1/3〜1/12縮小して公開する場合が多い。 しかしWEBの場合は,低解像度(小さい画像)で描いてもあまり問題にならない。 GIMPは,WEB用の画像を作成する目的で作られているため,高解像度(大きい画像)を扱うには適していない。 A4サイズの紙原稿をスキャンした場合,どんなに高性能なコンピュータを用いても,せいぜい300dpi程度が限度で, 600dpi以上で作業すると動作が遅くてイライラする。

ところで,大きな画像で絵を書く場合,気をつけることがある。 それは,線画にアンチエイリアスをつけてはいけないということだ。 アンチエイリアスとは,線をなめらかに見えるようにする技術だ(下図)。 一見,アンチエイリアスを使ったほうが良い絵ができる気がする。 小さい画像の場合はその通りなのだが,大きい画像でアンチエイリアスをいれると,縮小したときにボヤけた絵になる。

どうしても大きな画像にアンチエイリアスをつけたい場合は,縮小するときにピクセルの補間処理を行わないようにする。 これについては「GIMPの使い方 回転,拡大縮小など」で説明する。

kiso/kaizoudo01.png kiso/kaizoudo02.png
○ アンチエイリアスなし × アンチエイリアスあり

デジタル漫画に潜む悪魔「モアレ」

モアレとは,規則正しい模様のラスター画像を拡大縮小した時に発生する奇妙な縞模様の事で, パソコンで漫画を描く上では常に付きまとう問題だ。 なぜなら,トーンにモアレが発生する事が頻繁にあるからだ。

kiso/moare01.png kiso/moare02.png
元のトーン 左を1/6倍した物。
モアレがある。
左は高解像度用のトーン素材,右はそれを縮小した物だ。 単にトーンを縮小しただけなのに,思いがけない柄ができている。 これがモアレだ。

一部の漫画家はモアレをわざと発生させて,効果として用いる人もいる。 しかし,そういう人であっても想定外のモアレは避けたいはずだ。

では,モアレのない画像はどのようにしたら作成できるのだろうか。

最も確実な方法は,ラスター画像ではなくベクター画像でWEBにアップロードする事だ。 ベクター画像は拡大縮小しても画質が変わらないため,モアレも出ない。 しかし,これは今のところ現実的な方法ではない。pixivではラスター画像しかアップロードできないし, Inkscapeの標準形式であるSVGは,IE9以降でなければ閲覧できない(IE以外のブラウザなら大体閲覧可能)。 HTML5の影響で,今後SVGが広まる可能性は高いが,今のところラスター画像を使うのが無難だ。

しかし,ラスター画像でもモアレが出ないように工夫することはできる。 このやり方については「第7章 GIMPで漫画を描こう」で説明する。 だが,完成した画像にモアレがなくとも,pixivではサムネイルや漫画機能で画像が縮小されるため, その際にモアレが発生する危険性がある。

そのため,WEBでラスター画像を使う限り,モアレを完全に消し去る事はできない。

漫画のフォントは「アンチゴチ」

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F910コミックW4-IPAの使用例


商業コミックのセリフで使われているフォントは,「アンチゴチ」というフォントだ。 OSの標準のフォントには登録されていないが,無料で使えるアンチゴチがある。

それは,次のサイトからダウンロードできる。(無料の会員登録が必要。)
フォント910ストア F910コミックW4-IPA(無料)
 http://my.dl-market.com/font910/product_info.php/sort/6d/products_id/118

上記のサイトから”f9comic4ipa.zip”をダウンロードして,解凍する。 すると”f9comic4ipa”というフォルダができる。 フォルダの中にはたくさんのファイルがあるが,必要なのは1つだけだ。 フォルダ”opfc-ModuleHP-1.1.1_withIPAFonts_and_font910”内の,フォルダ”fonts”内に,”F910ComicW4.otf”というファイルがある。 これがフォントファイルなので,これをOSにインストールする。

販売されている漫画では,セリフはアンチゴチ,四角囲みの説明文はゴシック体というのが多いようだ。

その他にも,面白いフリーフォントはたくさんあるので,いくつかインストールしておくとよいだろう。 当然だが,利用規約をよく読んで,違法しない範囲で使用する事が大切だ(印刷物や有料品での使用を禁止しているフリーフォントは結構多い)。

スキャナ持ってないんだが・・・

デジカメを使う

最近では携帯電話でもそれなりの性能をもったデジカメが搭載されている。 もしズーム機能が使えるならズームして,被写体との距離をとって撮影したほうが, 被写体を平面的に撮影できる。 (私はカメラに詳しくないので,間違っているかもしれません。)

また,画像サイズを調節できるなら,なるべく大きな画像で保存されるように設定した方がいい。

セブン・イレブンに行く

セブン・イレブンのコピー機には,スキャナ機能がある。 USBフラッシュメモリやSDカードを持って行けば,データを持ち帰る事ができる。

代金はコピーと同じで,モノクロ10円,カラー50円だ。 家庭用スキャナはA4サイズが主流だが,コピー機ならA3まで取り込む事ができるため, 大きい紙に描いたアナログ画を取り込む時にも重宝する。

操作は簡単なので,コピー機の画面を見ればわかるだろう。わからなかったら店員さんに尋ねよう

タブレットのペン軸は綿棒で代用できる

タブレットのペン軸という物は,鉛筆と一緒でだんだん削れていく。 短くなりすぎると,交換せざるを得なくなるが,付け替えペン軸というのが妙に高い。

しかし奇妙なことに,無印良品などの綿棒の柄の部分を切り取ると,ペン軸として代用できる。 代用品なので多少問題はあるが,一度試してみる価値はあるだろう。

ただし,メーカー保証の対象外となるので,保証期間内の製品ではやらない方がいい。


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